独特の作品表現で多くのファンに支持されるとよ田みのる先生の最新作
とよ田みのる先生の作品との出合いは書店で平積みされていた一冊『タケヲちゃん物怪録』でした。南国のようなビビットでいて、不思議と調和のとれた色彩。隅々まで緻密に描き込まれた絵には見つけるのが楽しくなるような遊び心に溢れ、丸みある輪郭のキャラクターの表情は、どれも生き生きとしていました。
とよ田みのる先生の作品との出合いは書店で平積みされていた一冊『タケヲちゃん物怪録』でした。南国のようなビビットでいて、不思議と調和のとれた色彩。隅々まで緻密に描き込まれた絵には見つけるのが楽しくなるような遊び心に溢れ、丸みある輪郭のキャラクターの表情は、どれも生き生きとしていました。
そしてその独特の色彩は本文ページにも溢れていたのです。
イラスト画集のように魅力的でオリジナリティに富んだ絵。加えて話も独特のリズムのようなものがあり、明るさと元気を与えてくれる。
純粋に面白かった。そしてこの魅力にハマってしまい、先生の作品を端から求めてしまうことになりました。
早くもマンガ大賞受賞で話題沸騰!
そんなとよ田みのる先生が今回手掛けたのが、実際にご自身のふるさとでもある伊豆大島に住む少女が漫画に出会い、漫画にシビれ、漫画を描くという漫画愛ほとばしるストーリー!
それが、この粋なタイトルです。
イラスト画集のように魅力的でオリジナリティに富んだ絵。加えて話も独特のリズムのようなものがあり、明るさと元気を与えてくれる。
純粋に面白かった。そしてこの魅力にハマってしまい、先生の作品を端から求めてしまうことになりました。
早くもマンガ大賞受賞で話題沸騰!
そんなとよ田みのる先生が今回手掛けたのが、実際にご自身のふるさとでもある伊豆大島に住む少女が漫画に出会い、漫画にシビれ、漫画を描くという漫画愛ほとばしるストーリー!
それが、この粋なタイトルです。
漫画好きの放つ、漫画に向けたラブレターのような作品。これが面白くないわけがない!
当然世間も放っておくはずも無く……わずか3巻の刊行で、漫画好きが選ぶ「マンガ大賞2023」では堂々の大賞を受賞! 次に来る漫画として注目が高まっている、本作を一足先にチェックしていきましょう!
当然世間も放っておくはずも無く……わずか3巻の刊行で、漫画好きが選ぶ「マンガ大賞2023」では堂々の大賞を受賞! 次に来る漫画として注目が高まっている、本作を一足先にチェックしていきましょう!
✔大自然の中での出合い!
ここは東京。でも教室の窓の外は天色の水平線ーー!
東京の島しょ・伊豆大島は、本州東京より約120㎞南に浮かぶ火山島群、伊豆諸島最大の島。黒潮の影響により1年を通じて温暖な気候に恵まれ、美しい自然の豊かな島です。
娯楽施設は乏しいけれど素晴らしい景観に恵まれたこの島を舞台に物語は始まります。
島に一件しか無い貸本屋に足繁く通う特徴的な一つ結びの女の子、高校一年生の安海 相 。
彼女のお目当ては「とある漫画」で、この作品を何度も借りては返却を繰り返しているようなのです。
しかし、その一作品ばかりを読んでいるわけでもなく。
娯楽施設は乏しいけれど素晴らしい景観に恵まれたこの島を舞台に物語は始まります。
島に一件しか無い貸本屋に足繁く通う特徴的な一つ結びの女の子、高校一年生の
彼女のお目当ては「とある漫画」で、この作品を何度も借りては返却を繰り返しているようなのです。
しかし、その一作品ばかりを読んでいるわけでもなく。
その作品は、貸本屋の蔵書全て(!)に目を通した上での大のお気に入りなのです。
実は相のそばに浮かぶタヌキは、漫画のキャラクターであるポコ太。イマジナリーフレンドとして、ときに彼女をナビゲートする存在にすらなっているのです。
けれど、そんな漫画に夢中の彼女を担任である手島先生は厳しく叱ります。
実は相のそばに浮かぶタヌキは、漫画のキャラクターであるポコ太。イマジナリーフレンドとして、ときに彼女をナビゲートする存在にすらなっているのです。
けれど、そんな漫画に夢中の彼女を担任である手島先生は厳しく叱ります。
漫画なんてなんにもなりません!
「時間の浪費、無駄なのです」
と、切れ味良く一刀両断!
けれど、漫画なんて嘘ばかりです。という手島先生の言葉に相は思わず答えます。
と、切れ味良く一刀両断!
けれど、漫画なんて嘘ばかりです。という手島先生の言葉に相は思わず答えます。
相の大好きな作品は知る人ぞ知る作中の漫画家、☆野0先生のデビュー作『ロボ太とポコ太』。人間になりたいロボットのロボ太は、同じくロボットのポコ太に感情の大切さを教わりながら成長していくというストーリーです。
子どものころ友だちがいなかった相ですが、漫画を読み、この作品に出合い、ポコ太に励まされた気持ちで友だちに話かけたら、友人ができたと言います。
相にとっては嘘ではなく、本当にかけがえのいない作品なんですね。
子どものころ友だちがいなかった相ですが、漫画を読み、この作品に出合い、ポコ太に励まされた気持ちで友だちに話かけたら、友人ができたと言います。
相にとっては嘘ではなく、本当にかけがえのいない作品なんですね。
✔大都会の会場での鉢合わせ!
わからないけれどコミティアへ行こう!
手島先生には叱られてしまったものの、漫画を読むことは止められない相(だよね!)
しかし、インターネットで大ファンであり10年沈黙を続けている☆野0先生のSNSをチェックしていたら衝撃のニュースに出合います。
しかし、インターネットで大ファンであり10年沈黙を続けている☆野0先生のSNSをチェックしていたら衝撃のニュースに出合います。
・☆野0先生が10年ぶりに新作を発表する!
・場所はコミティアという同人誌即売会!
・それも今週末!
コミティア? 今週末? 即売会? わからないことだらけだけど……心のポコ太に励まされ、いざ、東京ビッグサイトへ!!
・場所はコミティアという同人誌即売会!
・それも今週末!
コミティア? 今週末? 即売会? わからないことだらけだけど……心のポコ太に励まされ、いざ、東京ビッグサイトへ!!
漫画って描けるんだ!
そう、漫画好きの祭典コミティアは実際に開催されている「オリジナル限定の同人誌即売会」。所狭しと並ぶ机の上には自分が描いた作品を並べる多くの売り手であり、漫画を描く作家達が軒を連ねており、相も思わず大興奮!
そして「漫画って読むだけじゃなく、描くこともできるのか」と驚きます。しかし、祭りを堪能している場合ではありません!
今回のお目当てである、☆野0先生のスペースへ足を運ぶとそこにいたのは――。
そう、漫画好きの祭典コミティアは実際に開催されている「オリジナル限定の同人誌即売会」。所狭しと並ぶ机の上には自分が描いた作品を並べる多くの売り手であり、漫画を描く作家達が軒を連ねており、相も思わず大興奮!
そして「漫画って読むだけじゃなく、描くこともできるのか」と驚きます。しかし、祭りを堪能している場合ではありません!
今回のお目当てである、☆野0先生のスペースへ足を運ぶとそこにいたのは――。
そう、憧れの☆野0先生は、伊豆大島で教鞭を振るう手島先生でもあったのです!(なんと恐ろしい身バレでしょう! 手島先生、明日はきっといいことあるって!)
✔友と一緒にペンを握れ!
大好きな先生が! 実は学校の先生! そんなときどうする?
☆野0先生を目の前にした相、しかもそこはコミティアの会場。彼女はもう大好きな漫画は読むだけではなく、描けるということを知ってしまったのです。
ならばと思わず「手島先生! 私に漫画を教えてください!」と頼むのですが――「嫌です」とすげなく両断されてしまいます。
よし、漫画同好会を作ろう!
けれど、落ち込む相に知恵を貸してくれたのが相の友人である俺っ子ガール赤福。
ならばと思わず「手島先生! 私に漫画を教えてください!」と頼むのですが――「嫌です」とすげなく両断されてしまいます。
よし、漫画同好会を作ろう!
けれど、落ち込む相に知恵を貸してくれたのが相の友人である俺っ子ガール赤福。
友を思い、プラス温暖な伊豆大島でクーラーノー完備な自然派の自宅が嫌すぎて……、漫画同好会の発足を手島先生に持ちかけます!
身バレの身により、強くは断れないかわいそうな手島先生……が出した条件は?そして、相がどのようにして想いを形にしていくかは是非本編で確認してみてください。
身バレの身により、強くは断れないかわいそうな手島先生……が出した条件は?そして、相がどのようにして想いを形にしていくかは是非本編で確認してみてください。
✔これ描いて死ね!
漫画に囲まれて育ち、漫画家を目指した
『これ描いて死ね』のベースは漫画好きの相の成長の物語。
その一方で、ある地点から、もう一つのストーリーが重なって動き出します。それこそがまだ若かりし頃の手島先生。
その一方で、ある地点から、もう一つのストーリーが重なって動き出します。それこそがまだ若かりし頃の手島先生。
主人公相の友人となるキャラクター、ポコ太の生みの親でもあり、若く才気ある彼女が、まだ漫画に情熱を燃やしていた10年前の様子が映し出されます。
何度も出版社に持ち込みし、掲載コンペに敗れ、燻る日々。努力は惜しまず、けれど長年芽が出ないまま。やがて漫画への自信を失い、これで最後にしようとペンを取り――、
その怨念的な情熱をインクにペン先へと込め始めます。実は作品タイトルになっていたのは正にこの気持ち!
この作品を書き尽くせたら死んでもいい、いや、私はこれを描いて死ぬ! というリビドーで書き上げたのが『ロボ太とポコ太』。それこそが、10年後伊豆大島に住む少女の心を揺らすことになるのです。
何度も出版社に持ち込みし、掲載コンペに敗れ、燻る日々。努力は惜しまず、けれど長年芽が出ないまま。やがて漫画への自信を失い、これで最後にしようとペンを取り――、
その怨念的な情熱をインクにペン先へと込め始めます。実は作品タイトルになっていたのは正にこの気持ち!
この作品を書き尽くせたら死んでもいい、いや、私はこれを描いて死ぬ! というリビドーで書き上げたのが『ロボ太とポコ太』。それこそが、10年後伊豆大島に住む少女の心を揺らすことになるのです。
先生、漫画を描くのって大変なんだね
読者である私たちは、そんな手島先生の背景を知りつつ、漫画にのめり込んでいく相の背中を見守ることになります。
漫画を好きだからこそ描くのは、楽しくて大変だと知っていく相に、手島先生はかつての自分を思い重ね
でも、学生の本分は学業です。と釘を刺します。
プロは目指さず、あくまで趣味の範囲に徹し……
「『これ描いて死ね』などと漫画に命を懸けないこと!」
それはかつて背を向けたの自身の立ち方でもあるから。
読んで、読んで、読みまくってきたマンガを今度は描く側となって力を付けていく相。その先の苦悩や喜びを知る手島先生。それぞれの視点で過去と今の漫画への情熱が交錯する。
漫画への愛が詰まった一作が今後どう展開していくのか、いよいよ目が離せません!
漫画を好きだからこそ描くのは、楽しくて大変だと知っていく相に、手島先生はかつての自分を思い重ね
でも、学生の本分は学業です。と釘を刺します。
プロは目指さず、あくまで趣味の範囲に徹し……
「『これ描いて死ね』などと漫画に命を懸けないこと!」
それはかつて背を向けたの自身の立ち方でもあるから。
読んで、読んで、読みまくってきたマンガを今度は描く側となって力を付けていく相。その先の苦悩や喜びを知る手島先生。それぞれの視点で過去と今の漫画への情熱が交錯する。
漫画への愛が詰まった一作が今後どう展開していくのか、いよいよ目が離せません!